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車いすの方の書道で配慮するべきこと

車いすで書道レクに参加される方も、介護施設では多くいらっしゃいますよね。

車いすの方が書道をされる時、介護士さんが配慮すべきことに以下の3点を挙げたいと思います

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1.ブレーキをしっかりかける。

 

2.テーブルの高さを合わせる。

 

3.足を床につける

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1.ブレーキをしっかりかける

介護士さんにとっては普段の介助で自然に行っていることですが、書道の際も同様です。

ブレーキをかけないと、不安定で集中できないだけでなく危険です。

 

例えば半紙を取ろうとしてご自分でブレーキを外され、そのままかけ忘れてしまう、というケースも考えられます。

介護士さんが見逃さず、ブレーキをしっかりかけること。

当たり前のようですが、重要な点です!

 

 

2.テーブルの高さを合わせる

これも大事な配慮です。「机が高すぎて書きにくい」という声も、何度かありました。

 

ダイニングテーブルなど、同じ高さの机を使うことが大半ですので、

お一人に合わせて高さを調整する等の配慮は、中々難しいことでもあります。

さらに、テーブルを低くすると車いすが入らない・・ということもありますよね。

 

そこで、可能なら以下の対応をとってみてください。

このような方法で対応するだけでも、気持ちよく字を書くことができますよ。

 

いすに移乗していただく

いすの下に、クッションをしく(固めのものを選んだ方が姿勢が安定します。)

事前にその方用の低めのテーブルを用意しておく

 

 

3.足を床につける

車いすで書道される方は、足をフットレストに乗せたまま書かれている方も多いかもしれません。

でも、よりしっかりと取り組むのであれば、足をフットレストから下ろして差し上げてください。

 

 

「足をしっかり床につけること」、これが書道の基本姿勢でもあります。

そうすることで足にグッと力が入るので、姿勢もより安定し、しっかりと書くことができます。

 

※フットレストを降ろすと足がつかない方には、「足台」を使用しましょう。

 

以前に、車いすでの参加者さんで、やや左傾きのある方がおられました。

どうしても、字が左斜めに傾いてしまいます。ご本人様も書きにくそう・・。

施設の方にご相談し、足をフットレストから下ろしていただきました。

床にしっかり足はつきました。

それだけでも姿勢の傾きは和らぎ、字のバランスも改善したケースがありました!

 

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1~3で共通するのが、「姿勢を整えること」です。

書道するには、姿勢がとても大事です。

 

例えば、お食事の時も。

同じことが言えますよね。

2や3の対応をしている介護士さんは、多くいらっしゃることと思います。

 

姿勢を整えれば食事がしっかり摂れるのと同じように、

書道でも、しっかりと気持ちよく字を書くことができます。

そして、体へのリハビリ作用も働きます。

 

ささいなことばかりでも大事な3点、是非、車いすで書道に参加される方がいらしたら、実践してみてくださいね。