中々書いていただけない方に、写し書きからのスタートをお勧めしています。
半紙は薄く、下の文字が透けて見えますので、お手本を半紙の下に入れることで写し書きができるのです。
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【写し書きのメリット】
①書けたという自信につながる
②お手本を見て書けなくても、なぞることで書ける人もいる
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①
参加者さんにまず感じてほしいのは、「書けたという自信」です。
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「なぞってもいいので、まず1枚書いてみましょう!」とお伝えして
半紙の下にお手本を入れて、なぞってもらいましょう。
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書いてみて、「やっぱり難しい」「なんとか書けた」・・・それぞれ思いは あるかと思いますが、なぞっても「書けた」ということが自信につながって、前向きな気持ちになります。
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②
写し書きは認知症の方にも有効です。
横に手本を置いて書いていると、同じ線を繰り返し書いてしまい、ご本人も「あれ?」と混乱されてしまう方がいます。
認知症の方で、こういった書き方が見られることがあります。
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ある時、そのような参加者さんに、下に手本を敷いて写し書きをしてもらいました。
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そうすると、しっかり文字の上をなぞって、1枚書くことができたのです!
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この時お手本には、あまり線の込みいっていない・画数の少ない言葉を選ぶのがポイントです。
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複雑な字ですと、いくら透けて見えるとはいえ、書きにくく断念してしまう可能性もありますので、もったいないですからね。
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一般に、書道で写し書きすることはお勧めできない方法ですが、高齢の方の書道においてはどんどん活用してOKだと思っています。
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まずは1枚書く、ということが大きな一歩になります。
そのための方法として、ぜひ試してみてください。
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