11月 書道レクの記録

11月、書道教室実施の記録です。

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【施設の種類】地域交流カフェ(高齢者住宅隣接)
【参加者の自立度】全員自立
【参加人数】4名
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11月のお手本:「小春日」「紅葉」「七五三」+秋の仮名書1種
(仮名以外はこちらの本をコピーしただけで、今回は手本書きしていません)

仮名は、芭蕉の俳句です。仮名の書道本から、丁度いい俳句を見つけました。

 

<お手本の解説と実施しての感想>
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  • 小春日
人気のお手本。響きもよく、書きやすいです。
最初の2字が大きくなってしまってもOK!
3字目の「日」を小さく仕上げることで、大小のメリハリがつきます♪
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「小春」、「小春日和」と2字、4字に変えて書いてもいいですね☆
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「小春日和」の季節は「春」ではなく、秋~冬の時期に使う言葉ってご存知でしたか?
秋~冬の時期の、春のように暖かい日のことをさします。
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まさに「小春日和」だったこの日、ぴったりねと喜んで頂けました!
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  • 紅葉
秋に書道で書きたい言葉の代表!ともいえる字ではないでしょうか。
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皆さんで書きながら、紅葉のお話。
「お外は、紅葉は綺麗です?」
いつも新宿の公園で、紅葉まっさかりの中お弁当を楽しんでいる話をすると、とても嬉しそうに聞いて下さいました。
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「紅葉って書いてたら、あそこの川辺のところの紅葉が浮かんできたわ。
なんだか、行った気分になりますね」
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そうしみじみとおっしゃった参加者さん。
書道で少しでも元気になったり、昔を懐かしんだり・・そんな風に感じてほしいと思いながら日々活動しています。
実際に参加者さんからこの言葉を聞けて、嬉しさがこみ上げてきました。
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書き上げると「小さくて寂しいわね、、」と仰る利用者さん。
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小さくても、いいんです!
余白が広いことで、空間がぱっと明るく、何かを物語っているようで味わい深さがあります。
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それでも、空きすぎて勿体ないということで、
葉っぱのイラストや文字を追加していきます。
その方らしさがあふれて、より素敵な作品になりました♪
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最後には、「奈良の美しい紅葉、大和三山」と書いてまとめられました。

この後、奈良ご出身のお2人から、大和三山について熱く語って教えて下さいました^^*

 

  • 七五三
「年寄りが七五三って書いてもねェ・・」と3つの中では不人気でしたが、
こちら、線の練習にはもってこいなんです!!
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「七」の二画目の折れる線、
「五」「三」の横線、
上腕を大きく動かして、じっくり・ゆっくり書いていきましょう。
しっかりとお伝えすることで、書きながらリハビリ効果も高めていきましょう♪
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シンプルな線ですが、案外難しい、、とのご感想。
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①「五」、「三」の最終画の下線を、弓なりに書くこと
②全部の線を平行に書かないこと
が上手にまとめるポイントです!
  • 仮名書(俳句)
お教室では初めての仮名だったので、取り入れやすい俳句の書を選びました。
文字数が多すぎず、変体仮名のあまりないものが取り入れやすいです。
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「菊の香や奈良にはふるき仏たち」(芭蕉)
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偶然にも参加者さんの地元、奈良の句だったので、喜んで書いて下さいました。
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仮名にチャレンジされた方々は、皆さんかなりお久しぶりということでした。
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太筆の書道と、繊細な仮名書道とでは、力加減も字の大きさも、全く異なります。
書くときの感覚に戸惑うのも、無理ありません。
数十年前の腕の記憶を呼び起こしながら、苦戦して書かれます・・
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太筆同様、段々と書いていくうち思い出しますので、焦らず書いていきましょう♪
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仮名が得意な高齢者の方、意外に多くいらっしゃいます。
太筆では見られない、サラサラ~っと流暢な書きぶりを見せてくださる方もいます!
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仮名書道を取り入れることで、利用者さんの意外な才能を発掘できるかもしれませんね。
「どっちがいいかしら?」皆さんで選びます。
「どっちがいいかしら?」皆さんで選びます。
【本日のこぼれ話】
集中して書かれる中・・
おもむろに、他の方の作品を取って横へ置き、書き始める参加者さん。
あまりにお上手で、ほかの方の書いた作品を、お手本と間違えたそうです!
今回は手本の字が黒だったので、起こりうる現象です。
2度目はさすがに、皆で笑ってしまいました~(*^-^*)

書道で季節を味わう時間、私も楽しませていただきました。

ありがとうございました!