初めてアクティビティに書道を取り入れた高齢者施設。実施後の振り返りです。
【実施日】2017/12/14
【施設形態】サービス付き高齢者住宅
【参加者様】皆さん自立
【ご参加人数】10名
【実施時間】 45分(→ちょうどいい長さ。これ以上は疲れてしまいそう。)
こちらでは開設以来初めての書道ということで、書道が久しぶりの方も多いとお聞きし、無難なお手本を用意させていただきました。
手本の言葉:「師走」「冬桜」「白鳥」「こもれ日」「柚子」「ゆず」
いきなり難しいと、挑戦する気持ちが萎えてしまうので、
綺麗な響きで、季節に合ったもの。
書きたい気持ちになりそうな言葉を選びました。
スタートには、必要な方には線の練習をお勧めしました。
何十年ぶり(!)かの書道です。いきなり書くと、線が縮こまって小さくなってしまいます。
徐々に感覚を思い出して頂くため、線をより伸びやかに書くため、書道の準備運動として、こちらを。
心の準備にもなりますね。
そのまま、なぞって書いて頂くつもりでしたが、皆さんこの手本の上に半紙を置き、写して練習されていたので、そのスタイルに切り替えました。
それなら何回も練習できますものね。
<感想>
初回のためご希望が伺えず、自立の方ということで書道のご経験の度合いが見えづらく、満足頂けるか不安でした。
その心配をよそに、来られる方はスタートからためらわず、書いて下さいました。
皆さんどんどん書いては、手本を貸し借りしあったり、半紙をとったりされていました。
書きたくない人にどうアプローチするかに苦戦するケースもある一方、
このように意欲的な方もたくさんいるのです。
参加者さん自身も仰っていましたが、こういった機会を作ることは大事。
ひしひしと感じました。
<反省点と振り返り>
- 食堂のいすのため、テーブル位置が高め・・クッションがあるとよかった。立って書きたい感じねとおっしゃる方がいました。
- 手本の貸し借り、半紙を渡してあげたりなど、参加者さん同士で自然になされているのが良かった
- 意外と仮名専門の方が多かった
→次回、仮名手本用意。お約束済み。
- 講師(私)の書道の流派を知りたいとのご質問。長年書道され、先生だった方より。
→自分の流派さえ説明できなかった・・確認し直します・・
- 筆が残念だった・・、それでもお上手に書かれる皆さんですが、やはり書きにくかったよう。やはり筆選びは大事ですね。
- 線の基本からスタートの方もいれば、日々お部屋で書いていて、一枚目からサラサラ書かれる方もいる
→一人ひとり、状況が違うのは当たり前なので、この施設ではこういう手本、とひとくくりにして製作するのではなく、お一人ずつの相手のお顔を思い浮かべながら手本のご用意をしたい、と改めて思いました。
- 現状について(これまでのご生活)
……道具を持っていてもわざわざ広げてやれない
……部屋にこもりがちだった
→皆で集まって書くことが習慣になり交流できれば、とてもいい!今回、特にこれを実感しました。
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何枚も一生懸命に書いている姿や、
キラキラとした顔で作品を見せて下さったり、
参加者さん同士、書道の時間をきっかけに仲良くなったり。
「書道がお好きな方がどなたか、これでわかるから嬉しいわ」の言葉が印象的でした。
「次はこれが書きたいわ」、「また来てね」、「入口に飾りたい」と
ほくほくしたご様子で帰っていかれるのを見て、何ともいえない充実感につつまれました。
皆で集まって、何かに専心する機会、大事ですね。
こういう機会は、定期的に作りたいものです。
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田中桜良 (木曜日, 22 12月 2022 20:14)
2017年になぜ、師走とかいたんですか。理由お願いいたします❗